記念室のペンダント照明の復刻については、デザインや素材について、東京大学の設計をはじめとする担当チームの方々と詳細に検討を行いました。
デザインについて写真から各パーツについてのデザイン比率などを調査、検討して決定しました。
素材は、グローブ、文様カバー、アーム、リングなどの各部材に対して機能性を考慮した様々な素材の検討を重ねて決定し、最良の素材で構成しています。
中心の大きいグローブ部分は、直径700ミリあり、当時のようにガラスで製作すると重量がかなり重くなります。当時よりも現在は適する素材が豊富にあるため、いろいろ検討した結果、軽量のアクリルで製作することにしました。
周囲の小さいグローブ部分は、ガラスにより製作し、大小のグローブの色温度や光の見え方を同調させています。
また、器具全体の重量が100kg近いため耐震計算などを行い、構造確認も行いました。
花弁のような飾り部分は、鋳物製で富山県の高岡で製造しました。自由な形と厚さの鋳物らしい意匠になっており、原材料は年月を経ることによりその美しさが増す青銅を使用しています。
器具の鋳物以外の部分は、エイジング加工を施して鋳物部分と見え方を同調させました。
光源はLEDとし、電球色で温かみのある落ち着いた光の照明となっています。
# 東京大学総合図書館 復刻シャンデリア
東京大学総合図書館本館の復刻照明器具-4 NEXT