照明コラム―噴水の照明1

暑い夏の日に公園や広場にある噴水を眺めていると、暑さが和らいで感じられ、気持ちもリフレッシュされるように感じることでしょう。

噴水には、清涼感を得る効果や、気持ちが落ち着いて癒しの効果があるとされています。
また、噴水から出るマイナスイオンが心身をリフレッシュさせる効果もあり、噴水の音からは誰しもが爽やかさを感じると言います。

都内には噴水の名所がいくつもあり、中には夜にライトアップをして人々の目を楽しませてくれるものがあります。

例えば、上野恩賜公園の噴水は昼間は20本超の樹氷噴水で目を楽しませてくれ、夜間には期間限定でライトアップされた色鮮やかな噴水が見ることができます。また、日本各地の公園の多くの噴水も、冬の時期には、周囲のイルミネーションと共に色鮮やかな色でライトアップされた水の造形で美しい光景を創り上げます。

噴水に適した照明器具や事例をご紹介します。

東京ミッドタウン

東京都 / 六本木
設計：Skidmore Owings Merrill, NewYork USA
共同設計：日建設計

東京ミッドタウンのランドスケープデザインには日本古来の智慧である「日本庭園」の概念が取り入れられています。
ランドスケープデザインを担当したのはサンフランシスコのEDAWです。周囲から気軽に入っていける開かれたランドスケープ、水の流れを使って高低差の大きな土地で空間の流れを表すゾーニングといった連続性を意識したアイディアを導入しました。日本庭園における土と岩、池、植栽などの関係性から、舗装と土、空間と植栽などの境界は、直線的ではなく曖昧に仕立てられています。
夜には、小径に沿う水の流れが噴水の水中照明によってライトアップされます。

The maritime station in Genoa　ジェノヴァにあるマリタイム駅

イタリア、ジェノヴァのMaritime駅は、1930年代にさかのぼる、白い石の柱が印象的な柱廊玄関を持つ3つの建物で構成されています。

Studio Luce Sacchiによる照明デザインには、中庭から望む3面のファサードと、巨大な船のプロペラが設置された中央の花壇にある大きな噴水が含まれています。その計画は、航海時代の思い出が刻まれて歴史を回想させます。

照明デザインは、中央の噴水用のRGBWのフルカラー照明器具で完成しました。 2つの円形水盤には、照射角度を正確に保持できるよう目盛りが付いたAISI316Lステンレス鋼ブラケットを備えたMoby P 水中スポットライトが選ばれました。

Moby Pシリーズは、素材の堅牢性を誇ります。12mmの厚さのガラスカバーは最大の耐衝撃性、耐擦傷性、耐食性を持ち、熱伝導性テクノポリマー製のボディは非常に効果的に熱を放散するように設計されています。同時に、水中に存在する腐食性物質から器具を保護しています。

31°x64°の楕円配光のMobyP 1.1器具が下部ボウルの端に沿って設置され、Moby P2.1が上部ボウルに設置されました。62°配光はプロペラに向けられており、噴水の散る水へ色付けします。
タッチパネルにより、2つのボウルに異なる色の光を選択して、変化する演出効果を作り出すことができます。

導入器具：Luce&Light　ルーチェアンドライト MOBY P モヴィ

水中・噴水内に恒久的に浸すことを目的としたLEDスポットライトのシリーズ。

ガラスの強度–ビトリファイドセリグラフィーを備えた厚さ16 mmのガラスカバーを備えたソリューションは、ノック衝撃に対して非常に耐性があります。
光とそのシアンの色合い–緑と青のLEDの色をブレンドすると、ターコイズから紺碧、アクアマリンに至る照明の光が生成されます。これを使用することにより、プロジェクトのニーズに合わせてクロモセラピーまたは舞台美術の効果を生み出すことが出来ます。

また、通常の2700K、3000K、4000Kの単色白色、およびRGBWも可能です。
さまざまな種類の水中アプリケーションに適しています–使用されるテクノポリマーとポリプロピレンは、塩素（プール内）、硫黄（スパ内）、塩化ナトリウムおよびその他の塩（海中）などの腐食性の高い物質から照明器具を保護しています。

またMoby P は、埋込式器具のシリーズも備えます：Moby モヴィ