今回は多目的交流棟の4階にある多目的演習室(和室)・教室をご紹介致します。
大東文化大学の新校舎は、日本の伝統建築の要素を生かした近代的なデザインで設計されており、すでに竣工した食堂棟にも見られるように、伝統的な市松模様や格子などが内部空間デザインの基調となっています。
この和室も市松模様を配したモダンなデザインです。
―― 市松模様とは碁盤目状の格子の目を色違いに並べた模様で江戸中期、歌舞伎俳優佐野川市松がこの模様の袴(はかま)を用いたことからそう呼ばれるようになったものです。
和室の天井は、市松模様に調和するようにグリット天井となっており、現代的な和室照明としてEPK製のベースライトとダウンライトを特注製作し、設置しました。
特注のLEDベースライトは、天井面と光源が同じレベルになるように設置できるもので、グリッドの影が生まれず、明るい照明となっています。器具のカバーのグリッドも天井と同じ材料で製作してあるため、器具が天井と一体化し、デザイン上も美しく、空間にマッチした姿で空間に光を与えています。
特注のダウンライトはグリッドの枠にぴったりと納まり、設置場所の移動が可能な機能を持たせました。設置位置を変えることができると利用目的に合わせて光の当たり方を変えることができ、光を操る幅が広がります。この和室はリズミカルな空気が感じられ、学生さん達の様々な活動を行うのにふさわしい空間と言えるでしょう。
和室の他には小教室が並んでおり、照明は自然光を効率良く利用しながら、適切な照度を得られるように計画しました。EPK製作のライン照明は天井埋め込み型とし、見た目もすっきりして広がりを感じられる空間となっています。
和室と教室に挟まれた通路は連続したグリッド天井となっており、移動可能なダウンライトで照らしています。どの部屋も通路側の壁が透明なガラスとなっているため、解放感が感じられ、通路が空間をまとめて引き締めている印象です。
このエリアは照度を明るく設定してあり、活動的な雰囲気のあるスペースとなっているため、学生さん達の活動が盛んに行われていくことでしょう。