ご紹介する群馬県立近代美術館の展示室は、自然光を巧みに活用した照明となっています。
今回取り上げるのは、高窓から入る昼光を活用した展示室です。
この展示室は中央部分が低天井となっており、高窓が設けられて自然光が降り注いでいます。低天井の上部周囲には、自然光の色温度に合わせた特殊デザインの蛍光灯灯具を棚状に設置しました。
その蛍光灯から発せられる光は高天井に当たり、反射光が周囲の展示壁面を柔らかく照らしています。この照明は、入射する自然光の変化に応じて光量を調節できるようになっていて、細かい光の管理を可能にしています。
また、2重ガラスの高窓部分には、窓の下部にも蛍光灯灯具を設置してあります。その光は自然光を補い、空間の透明度を更に鮮明なものとして演出することができます。
建築の意匠デザインと照明デザインが融合したこの展示室では、やさしい光に包まれて訪れた人もゆったりとした気持ちで展示作品を楽しむことができることでしょう。
【導入物件】
群馬県立近代美術館 http://mmag.pref.gunma.jp/
群馬県立近代美術館において、EPKは1994年に行われた増築の際、照明を担当させていただきました。
EPKホームページ 「群馬県立近代美術館」