今回は、衆議院の国会TV中継施設の参観者用ホールに設置しました
大きな特注照明器具をご紹介致します。
この施設は、地上2階地下1階建、設計は山下設計事務所、施工は銭高組、2000年竣工の建物で、参観者用ホールは地下1階部分となります。
EPKでは国の施設に相応しいものとして、品格があり、未来や恒久性を感じることのできるスケールの大きい伸びやかなデザインのベースライトを製作し、設置致しました。
「長さ約30mに渡る大きなベースライト」
広いホール全体を落ち着いた面発光の光で照らしています。
日本の重要な施設の照明として「和」を意識したデザインとし、素材として和紙を検討しましたが、メンテナンスや恒久性を考慮して和紙のような質感のワーロンを使用することにしました。
ワーロンを通した光は、やわらかな光となって広がっていて、参観者がメモを取ったりする際にも手暗がりにならない目に優しい照明となっています。(ワーロンとは和紙を塩化ビニル樹脂で両面からラミネートした、和紙の美しさを保ちながら耐久性を持たせた素材です。)
また、器具のエッジ部分はステンレスの磨き仕上げとし、シャープでクリアな印象となっていて、ワーロン部分のやわらかい光と、切れのあるエッジ部分とでリズム感が生まれています。エッジで区切られた部分は3分割され、左右端の部分が開閉式となっており、維持管理も容易にできるように配慮してあります。
多くの来場者で賑わう衆議院参観者用の大空間は国の重要な施設に付属した恒久的な施設です。
EPKのこの器具は、直線的な床の形状と呼応して、軽快感を持ちながら大空間をしっかりと照らしています。
その連続した光は、施設の持つ恒久的な使命を今後も照らし続けていく光として感じていただけるのではないでしょうか。